【epier エピエ DNA&腸内フローラ 知識編”食中毒の原因「O157」って?”】


【大腸菌って何者?】
私たち人間や、動物の腸にはたくさんの腸内細菌が生息しています。「大腸菌」も、この腸内細菌のひとつです。大腸菌=食中毒というイメージがありますが、ほとんどの大腸菌は、私たちに害を与えることはありません。ただ大腸菌のなかには体内で毒を作り、食中毒・下痢などの原因になるものがあります。このような大腸菌を「病原性大腸菌」と呼びます。

【O157って?】
病原性大腸菌の中には、体内で作った毒素により出血を伴う腸炎などを起こす「腸管出血性大腸菌」と呼ばれるものもあります。「ベロ毒素」と呼ばれる毒素によって、腸の細胞を壊し、激しい腹痛や出血を引き起こしてしまいます。
腸管出血性大腸菌は、菌の抗原と呼ばれる部分によって、更に細かく分類されています。その代表的な菌が「腸管出血性大腸菌O157」で、O157とはOという抗原(パーツ)の中で157番目に発見されたものを持つという意味になります。O157は、1982年アメリカで最初に発見された菌で、現在は世界中で食中毒の原因菌として確認されています。
また、他にも病気を起こす大腸菌として「O26」、「O111」、「O121」なども知られています。

【感染力の強い大腸菌“O157” 】
O157は主に牛や豚などの家畜の腸に住んでいると言われています。実際の食中毒では、牛肉や豚肉だけではなく、サラダなどの生野菜、メロン、お漬物、ソース・・・など幅広い食品が原因となっています。野菜が育つ環境や、お肉を加工した調理器具からO157が食品に付着します。このようにしてO157を知らずに体内に取り込んでしまうことが原因です。
食中毒を引き起こす菌は色々と知られていますが、多くの種類の菌は100万個以上の菌がカラダに入らないと症状がでないと言われていますが、O157は体内に100個程度が入っただけでも、食中毒を引き起こしてしまうと言われる感染力の強い細菌です。さらに、水の中、土の中、冷蔵庫の中など過酷な環境でも生き続けられるのです。

【O157の弱点】
強い生命力と感染力を持ったO157ですが、他食中毒の原因菌であるサルモネラや腸炎ビブリオと同様に、熱によって死滅します。2011年にはO157食中毒の原因の一つである牛肉の加工が法律で厳しく規制され、2012年には牛レバーが外食店で禁止されました。残念に思った人が多いのも事実ですがO157は近年でも死者が出る食中毒で慎重な法規制は重要です。事実、この法律が誕生した前後を比較すると、大幅に感染者は減少したのです。

食中毒は気温が高い時期に多く発生することが知られています。この時期は、食中毒の原因菌が増えやすい一方で、私たちは体力が落ちやすい時期も関係していると考えられます。もちろん、食中毒は年間を通じて発生していますので、常に予防をこころがけることが大切です。

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

おすすめの記事